2011年11月16日(水)に日本国民救援会和歌山県本部の主催で、東住吉冤罪事件の宣伝・署名行動(JR和歌山駅前)と学習会(国労会館の会議室)がおこなわれ、織部利幸事務局長が参加しました。
東住吉冤罪事件とは、
「1995年7月22日、大阪市東住吉区の青木惠子さん宅で、家屋1階の土間兼車庫付近から出火し、家屋がほぼ全焼。入浴中だった青木さんの長女が逃げ遅れて亡くなるという、痛ましい事故が起きました。
警察は、火元とみられる家屋内に火災原因が確認できなかったことから、何者かによる放火を疑いました。そして、火災により死亡した長女にかけられていた保険金の受取人である青木さんと、当時内縁の夫であった朴さんが共謀のうえ、保険金目当ての放火殺人を引き起こしたとの予断をもって、2人を任意同行。黙秘権をも侵害するような苛酷な取り調べを行い「自白」を取得、そして逮捕、犯行態様を詳細に供述した「朴自白」を根拠に起訴にいたりました。「朴自白」の、ガソリン7リットルを撒いてターボライターで火をつけるという行為や、全く火傷をせずに済むという結果は、市民の常識では到底考えられません。
一審・二審・最高裁とも、警察の抱いた予断を排除することができず、無期懲役が確定しました。
2009年夏、新規・明白な証拠の数々をもとに、大阪地裁に裁判のやり直しを求めています」
(「東住吉冤罪事件」を支援する会・日本国民救援会大阪府本部作成のパンフレットより抜粋)
その後の事件の進展は、
「今年2011年5月20日に実施された新再現実験は、『ガソリン7.3リットルを床に撒き、ターボライターで火をつけた』とする『朴自白』が不可能であることを明らかにしました。
実験は弘前大学伊藤昭彦教授の監修のもと、不備のないように検察官による必要な証拠の開示もなされ、床面の傾斜なども正確に計測、当時と同様の家屋内ガレージを再現、火災発生時と同種の車両、風呂釜や浴槽、煙突なども設置して行われました。
朴自白どおりにガソリン7.3リットルを撒き終えるには、いくら急いでも36秒かかりました。しかし、風呂釜の種火のついた状態でガソリンを撒き始めると、20秒経過した時点でガソリン蒸気が風呂釜の種火に引火し、すぐさま燃え広がりました。火傷を負うこともなく、7.3リットルを撒き終わって着火したとする『朴自白』には大きな疑問が生じます」
(再審開始を求める署名用紙より抜粋)
として、青木さんと朴さん、支援組織は再審開始を求めています。